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■■ ■■ロダン21■■地域社会研究所■
●● ●● ≪08/04/08発行≫
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第2週は、■ロダン21地域社会研究所■が担当しています。
文香の文化が香る(その3)
<伝統が香る>
奈良筆は、高山茶筌と共に奈良県では唯一、
経済産業省指定の伝統的工芸品の指定を受けています。
先月、『奈良筆まつり』に菅原天満宮に行ってきました。
使い古しの筆を、新しい筆と交換していただけます。
2年前の書道を本格的に習い始めた時の筆を持って、
上達祈願をしてきました。焚き上げ法要はもちろんの事、
筆や墨作りの実演や、筆の老舗の販売もありました。
奈良墨も有名ですね。近年では、木簡の発掘も話題で、
削れば書き直しができるというのはエコに繋がりますね。
そして、束ねたのが扇子のルーツという説もあります。
高山茶筌の方は全国90%のシェアを誇っています。
室町中期の頃、「茶の湯」の祖と言われる村田珠光が、
高山城主の次男・宗砌に依頼したのが始まりで、秘伝として
家臣に伝授し、現在も『一子相伝』の技として受け継がれ、
各流派の茶筌、約60種類を製造しているそうです。
竹林整備のボランティアで、高山町の法楽寺に伺ったところ、
茶筌業組合によって建立された高山宗砌の碑を見つけました。
茶道をしている私には、なんと奇遇なことです。
そんな事で、竹林整備にも熱が入ります。
作業のあと、取れたての焼きしいたけや、豚汁など頂き、
次回は、筍の春の香りが楽しみです。
帰り際「高山竹林園」に足をのばし、資料館を見学してきました。
ちょうど茶筌製作の実演時間で、小刀の手作業での技の実演です。
昔は、秘伝という事で、夜中に作業をしていたというお話を伺いました。
抹茶を申し込むと、お盆に各自で点てるようにセットされていました。
いつもより茶筌を丁寧に扱い、伝統の香りを楽しみながら頂きました。
先日は『綺麗さび』に惹かれて小堀遠州展に神戸まで足を運びました。
珠光→紹鴎→利休→織部→遠州と、「茶の湯」も『侘び寂び』から時代と共に移り変わります。
小堀遠州は、お城や造園を手がける名プロデューサーで、水琴窟を発明するなど、
和製ダビンチとは驚きました。江戸初期の大名茶人で徳川将軍家の茶道指南役になりますが、禅の心を持って身分関係無く茶会に招き、又、陶磁器なども自分でデザインし国内外に依頼したりと、遊び心を取り入れた趣向が『綺麗さび』と言われるのでしょう。
利休と遠州が一度だけ対面したと言う、大和郡山城跡の桜を眺めながら、文化の香る場所にめぐり会える喜びを感じるこの頃です。
色も香も同じ昔にさくらめど 年ふる人ぞあらたまりける
古今集・紀友則
★茶道・華道歴30年の【文香の文化が香る】次回もおたのしみに★
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