モノ作りの根幹は農業だと、3話と4話に出稿したら、工業のモノ作りは東大阪から無くなるのかと、早とちりされた方達がおられた。
勘違いしないで欲しい。
東大阪、いや、日本で我々が培って作ってきたモノ作りは、決して無くならない。
もちろん、これまでで不要なモノはほとんど淘汰され、新しいモノが次々と現れる。
いつの世も同じである。
先日も、「【動画】情熱モノづくり連鎖」の取材のために東大阪トラックターミナルに出向いた。
東大阪トラックターミナルは、西日本最大規模の物流拠点で、昭和43年にできた。
当時、全国からトラックが集まり、物流倉庫の数も多く、活況を呈していた。
しかし、東大阪で製造していた大量生産の品物の多くが中国へシフトし、少量多品種、おまけに品物そのものが軽薄短小となり、輸送される荷物も激減した。
それに伴い、出入りするトラックの数もめっきり減った。
久しぶりに出向いたトラックターミナルの風景は、閑散としただだっ広い道路に仮眠を取るドライバーが乗った、僅かに停車しているトラックだけだった。
まったく、諸行無常だ。
今、ものすごいスピードで世の中は変化していっている。
その変化の波は、当然我々製造業にも襲いかかってくる。
この早さは世界規模で、今や止めようもない。
そんな早い変化の波に翻弄されながら見えてきたものが、私の中で置き去りにされた農業の世界や、あまりにも不要なモノを作りすぎた罪悪感等だ。
もう、見直さなければならない時が来た。