先日人から「歴史は何かの形で残しておいた方が良い。」とアドバイスを受けたので、
「クリエイション・コア東大阪」の誕生エピソードを書いておこうと思う。
これは、私がまだ今よりも少し若く、今よりも血気盛んだった頃に体験した出来事だが、
一人の人間の思いが国をも動かすという貴重な
体験だった。
東大阪の普通のゴム屋のおっちゃんである私が、「モノ作りをまとめて見せる展示場と、
その活動拠点が欲しい!」と国に嘆願したことが
発端となり、国から巨額の予算が降りて実際に建物が出来たのである。
今のような時代の変化が激しい時代には、一人の人間の思いや力は決して小さくはない。
まず一歩を踏み出せば、山でも動くのだ。
そのほんの一例として紹介したいと思う。
さて、「クリエイション・コア東大阪」とは、
製造業が多く集まる東大阪を代表するモノ作り支援拠点として存在している。
現在は通称MOBIO(モビオ)と呼ばれている建物だ。
MOBIO(モビオ)とは、「モノづくりビジネスセンター大阪
(Monozukuri Business Information-center Osaka)」の頭文字をとって
つけられた名称だ。
モノ作り企業の技術のマッチングを目的とし、
人と技術の縁結びの拠点として活動している場所だ。
ここには行政機関である(独)中小企業基盤整備機構や大阪府ものづくり支援課、
地元東大阪商工会議所等が入っており、様々な支援策を行っている。
また、行政関係機関やNPOがワンストップサービスセンターを設け、
都度モノ作りの相談に応じる窓口を開いている。
モノ作りの支援窓口とそれ以外にも、200ブースの常設展示場、
起業家が集まるインキュベーションオフィス、
16大学1高専が窓口を開く産学官連携相談窓口等が併設されている。
私が当初イメージしたモノ作り支援拠点とは幾分違いはあるが、
それでも国内でこれだけの設備を
伴ったモノ作り支援拠点は例がない。
そんな支援拠点である「クリエイション・コア東大阪」
がどのようにして出来たのかを書いてみたい。