「品川隆幸の古今東西」も、2011年4月からで20回目を迎える。
しかしよく考えてみたら、肝心なことについて書いていなかった。
それは私が創業して40年を迎える、本業のゴムパッキンについてと、設立して15年を迎える異業種交流グループロダン21についでだ。
ここでつらつらと書き綴ってきたが、そもそも品川隆幸とは一体どんな奴なのかをお伝えするために、まずは私の本業である(株)シナガワについて書いてみたいと思う。
(株)シナガワは、1972年にゴムのパッキン屋として創業。水道用パッキンから電気、自動車、弱電等、広い範囲の分野へ向けて作り続けてきた。そして気がつけば40年が過ぎていた。
よくもここまで続けてこられたものだ。これだけ長い間生き延びることが出来たのは、運も良かったからだろう。
おかげさまで私は今も元気だ。
我ながら感心しているところである。
そして片や異業種交流グループロダン21は、 平成9年、異業種の融合化を促進する東大阪市の公募により集められた企業13社でスタートした。
当時の不況下では、一社だけで生き残るのは難しいと考え、異業種連携が始まったからだ。
まずは平成11年に13社で(有)ロダン21を設立。その後平成13年には株式会社化した。
さて、そんなロダン21の活動について、よく寄せられる質問がある。
今回はQ&Aでお答えしようと思う。
<Q1>ロダン21はなぜ結成されたか?
<A1>
平成9年の不況真っ只中、東大阪市の公募により集められた企業で異業種交流グループがいくつか結成された。
ロダン21はそのうちの1グループだ。異業種交流グループを結成した目的としては、異業種間の連携で様々な知恵を出し合い、東大阪の産業の活性化を目指すためだ。
とにかく、新しい製品、新しい事業へと発展することが望まれた。
<Q2>ロダン21への参加条件は何かあるのか?
<A2>
参加条件は特に無し。法人、個人も問わない。地域も問わず参加可能だ。
しかし、ロダン21のネットワークを利用して、保険や連鎖販売取引への勧誘を目的とした参加はお断りしている。また、アイディアを販売したい、特許権を販売したいという個人、小規模企業の方もお断りしている。
ロダン21ではアイディアの買い取りは一切しない。
<Q3>設立時の活動費はどう捻出していたのか?
<A3>
東大阪市から3年間は、補助金と事務員を一人提供していただいた。
また、会議室も無償で貸していただいた。こういった支援があり、グループ設立当初は助けていただいた。
しかし3年以降は会員の会費により運営してきた。
<Q4>ロダン21の活動の歴史は?
<A4>
テレビ、雑誌、新聞等のマスコミにも多数紹介していただいた。
そして独自開発した商品も多数有り。掲載されたメディアの一部は、下記にまとめてあるので、ご興味のある方はご覧いただきたい。
▼メディア掲載
http://rodan21.jugem.jp/?cid=9
▼テレビ出演
http://rodan21.jugem.jp/?cid=30
<Q5>相談案件はどれぐらいあるのか?
<A5>
全国からモノ作りの相談を多数受け付けている。個々に秘密保持契約を結び、ご相談にお応えしている。
実際に作らせていただいたモノの多くは、守秘義務があるため、公開できないものが多い。
また、相談の8割近くはアイディアどまりで具体性に欠け、作れないものも数多くある。
そして相談者に資金が無いため、アイディアを買って欲しいというケースもあるが、お断りしている。
<Q6>ネットワーク形成にとって何が重要か?
<A6>
やはり、リーダーの存在は重要である。昨今は何をすれば良いのか分からない人が多い。
他の異業種交流グループでも単に情報交換で終わっているケースが多く、新しいビジネスに繋げられないことが多い。
しかし、自分の未来は自分自身で作ることが大切であり、自分自身でやりたいと思う方向を定め、考えて行動することが大切。
そのために、個人個人が今の環境での役割をしっかり意識して、その役割におけるリーダーとなることが重要である。
<Q7>他の異業種交流グループとの違いは何か?
<A7>
東大阪だけでも20ぐらいの異業種交流グループがあり、全国との関わりをもっているところもある。
しかし、ビジネスを主体として活動しているグループは少ない。
ロダン21の場合は、情報交換だけでなく、仕事の受発注を15年間継続していることが特徴である。
<Q8>ロダン21と東大阪市という地域との関係性について知りたい
<A8>
現在私は、東大阪市のモノづくり親善大使(現在2名)に任命されており、モノ作りの体験教室を開いたり、講演活動を行ったりと、東大阪市がモノ作りの街であることをPRする役割を担っている。
ちなみにもう一名の親善大使は、「東大阪宇宙開発協同組合」を設立し、“まいど1号”の打ち上げを目指した青木豊彦氏である。
<Q9>参加企業にとってメリットはあるのか?
<A9>
参加することで仕事が増えるという保証はないが(参加すれば仕事がもらえると思って参加する人が多い)、相談案件によっては参加企業に仕事を依頼することもあるので、結果的に仕事の幅が広がる可能性は十分にある。
参加企業同士の交流は、アライアンスで仕事が出来るチャンスがあり、それがメリットと言える。
<Q10>法人化したのはなぜか?
<A10>
ビジネスを本気でやるには法人化は必須。事業を行うには先行投資等の資金が必要であり、また場合によっては融資を受ける必要もある。
また、出資を募ることが必要な場合もある。
それらを全て自己資金賄うのは難しく、任意団体では無理である。
<Q11>今後のロダン21の課題は何か?
<A11>
これまで15年間グループ活動を活発に行ってきたが、参加メンバーの高齢化に伴い、膠着状態にあることは否めない。
また、ロダン21はもう行き詰まっているとの声も聞く。
しかしそれは行き詰まったのではなく、一時代の終焉を迎えただけのことである。
今ロダン21は、もう一度原点に戻り、新しいリーダーの元に再出発する時期が来たようだ。
幸いなことに、NPO活動の手助けや新しい連携の形成等、今までとはまた別の新しい芽が出始めている。
異業種交流グループは数多く存在するが、その中でビジネスとして成り立っているグループは数少ない。
異業種交流グループをビジネスとして成立させる難しさや、膠着化を打破する難しさは、私自信は身にしみて知っている。
そしてそこを突破するには、リーダーの存在が重要であることも知っている。
しかし、誰か一人のリーダーに任せきりにするのではなく、参加者それぞれが自らの目的意識や役割をしっかり持って行動していくことが、次への成長への大きな一歩となる。
ここに、グループとしての活性や成功があるのだと思う。
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