いよいよ今年も師走に入り、残りわずかとなった。
今年の総括としてはやはり、3.11東日本大震災につきる。
この震災は、今を生きる日本人としては決して忘れてはならない。
一瞬にして25,000人を上回る死傷者を出したこの未曾有の大震災で、自然は我々日本人に何を伝えたかったのだろうか。
その日、テレビに映し出された映像は、あまりにも衝撃的で声も出ず、立ちすくみ、全身で震え上がった。
そして我に返ったときにはもう、一つの街が無くなっていた。
これほど人間の小ささと無力さを感じたことは無かった。
”傲慢になり、感謝を忘れた日本人”
日本は世界有数の地震国であり、身体に感じる地震は年間何万回とあり、大小の被害は全国で頻繁に起こっている。
各地域では国や行政、専門家が知恵を絞り大金を使い、防災対策を講じてきた。
しかし虚構の安全神話は一瞬にしてもろくも崩れ去った。
今まで安全と言われてきたものは何だったのだろう。
所詮人間が考える防災対策等は、近代技術を持ってしても、自然から見れば笑止千万。
今回の震災を見て専門家の言い放った「想定外」という言葉は、あまりにも自然を軽視した傲慢な言葉ではないだろうか。
反面、資金に余裕の無い小さな町では、大型設備投資が必要な防災対策を満足に整備できないため、自分たちの力でできる防災対策に力を入れた。
行政職員たちが日常的に防災訓練を行い、町の人たちが全員助かった。
それは、自然を畏れ、先人の知恵を活かした結果だと思う。
そこに原点を観たような気がするのは、私だけだろうか。
自然を畏れ、愛し、敬い、感謝し、謙虚に生きる。
自然の中で育まれ生活する、我々人間の本来の姿だと思う。
今の世の中は、ほんの数十年前から比べれば、あらゆる面で便利になった。
その便利さは、電気というエネルギーのおかげである。
我々製造業は電気が無ければ機械を動かすことも、モノを作ることもできない。
声高に宣伝されたオール電化住宅に至っては、停電するとたちまち家のあらゆる機能が麻痺してしまう。
電気が無ければ水を汲んで飲むこともできない都会での生活は、絶え間なく電気を作り続けなければならない。
そのために作り上げられてきた原発の安全神話。
しかし、この先日本はどうするべきか。
世界が注目するところである。
”脱原発は避けて通れない”
我々が生活する上で電力というエネルギーは不可欠だ。
そして皮肉にも、日本は世界屈指の原発輸出国でもある。
(アレヴァNP(Areva NP)(三菱重工業と業務提携)、東芝(ウェスティングハウス・エレクトリック (WH)を買収)、日立GEニュークリアエナジー(日立製作所とゼネラル・エレクトリック が原子力事業で経営統合))
しかし今回の震災の教訓から、まず日本から脱原発のための自然エネルギー開発を進めていかなくてはならないだろう。
なぜなら、今回の甚大な被害の背景には、自然を甘く見て防災対策としての堤防等を過信したことも大きい。
あまりにも自然を軽視した社会のあり方には、もう限界があるだろう。
今一度、地域の人のつながりを取り戻し、そしてエネルギーも地産地消で考える必要がある。
現在自然エネルギーとして考えられるのは、
●耐用年数10年以上の太陽電池による、太陽光発電。
●風力発電
●水車発電
●地熱利用
●メタンガス等の地下資源の活用
●地域発電としてのバイオ資源の活用 等等。
日本の技術力を、こういった分野に活かし、次世代の資源国としたいものだ。
自然エネルギーにシフトしていく日本へと創生していくためには、我々一人一人の考え方や価値観をガラリと変える必要があるだろう。
政治の仕組みも変わる必要があるだろう。
そして、どんなことがあっても、日本は明るい未来を見据える力を失ってはいけない。
節約すべきところは節約し、正すべきところは正し、金があっても無くても、笑って幸せに生活していける世の中にしていきたい。
こうして執筆中にもまた、身体に感じる揺れがあった。
どうかこれ以上大きな被害が出ないで欲しいと念じる。
この年の瀬を、どうか皆無事に平和に越せますようにと祈る。
これ以上の犠牲者はもう結構だ。
どうぞ神様、よろしくお願いしますと祈るような気持ちになった。
無病息災を祈る「冬至」
ちょうど今週12月22日は冬至だ。
冬至とは、北半球では一年で最も昼が短く、夜が長くなる日である。
昔の人はこの日を「死に一番近い日」と呼び、暦の起点と考えて無病息災を願って祝宴を催したようだ。
宴とまではいかなくとも、カボチャ等の滋養のある物を食べ、風呂に柚子を入れて身体を暖め清める風習が今でもある。
私も先人の教えに倣い、英気を養いたいと思う。
そしてこの寒い季節に、皆が家族や親しい人たちと絆を深め、心穏やかに越年できることを祈念しつつ、今年を締めくくりたいと思う。
そして来年からは、明るい話題満載でまたスタートを切りたいと思う。
パーツ加工から複合装置の開発まで。ソフトとハードを融合し、
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